コラム
公開日:2020/09/09
更新日:2020/10/29

相続税に強い税理士を選ぶ際のポイントとタイミング

相続についての税理士選びはとても重要です。

なぜなら、相続税は法人税や所得税などの他の税目に比べ「税理士の腕」が試される税目だからです。

100人の税理士がいれば100通りの税額が算出されます。また、相続についての税理士の役割は節税だけではありません。

安易に税理士報酬の安さで税理士を決めてしまわないように、ここでは、相続税に強い税理士の選び方やタイミング、注意点などをご紹介します。

1.相続税は税理士にとっても特別な税

税理士と聞くと「税金のスペシャリスト」というイメージを持たれる方も多くいますが、すべての税理士が「全ての税目」に精通しているわけではありません。

医者に外科と内科などの専門医があるように、税理士にも法人税や所得税などの事業に関する税金が得意であったり、相続税や贈与税、譲渡所得などの資産税が得意な税理士がいます。

また、相続税申告には、税金の知識以外に高度な法務(民法)の知識や不動産の知識などが必要になり、司法書士や弁護士などの他の士業との連携も必要不可欠になるため、相続税は税理士にとっても特別な税金と言われています。

2.税理士報酬の安さで決めない!相続税に強い税理士の選び方

相続税は、事前対策などを行うことで「コントロールできる税金」です。つまり、税理士によって納付する相続税に差がつきます。税理士に依頼する場合は、決して税理士報酬が安いなどの理由で選ばずに、次のポイントを押さえてくれる税理士を選ぶといいでしょう。

2-1.相続税の申告実績が豊富

相続税申告は基礎控除という申告が必要ないボーダーラインがあるため、申告が必要になる方の数は決して多くはなく、そのため相続税申告を経験する税理士も多くはありません。

相続税申告実績が多い税理士は豊富な経験と知識を持っており、相続で発生する様々な問題の事前対策、解決方法を熟知しています。

まずホームページなどで相続税申告の実績数を掲載している最寄りの税理士事務所を探してみましょう。相談者の力強いサポーターになってくれることでしょう。

2-2.徹底した現状の財産の把握を行ってくれる

円滑な相続、生前対策を行う上で「現状の財産の把握」は欠かせません。

現状の財産の把握を行うことで「将来相続税がかかるかどうか」「納税資金が確保できるかどうか」「争いになる可能性はないか」などを分析することができます。

分析により、今後どのような生前対策を行っていけばいいのかを具体的に検討することができるようになります。

相続税について相談を行った際にしっかりと現状の財産の把握を行ってくれるかどうかが、相続に強い税理士を選ぶポイントの1つになるでしょう。

2-3.オーダーメイドの生前対策を提案してくれる

相続について相談される方には、それぞれ異なった事情があります。財産に不動産がたくさんあり納税資金が足りない場合や家族関係が複雑な場合、遺産分割について強い想いがある場合など、十人十色です。

相続税に強い税理士は、相談者やその家族から十分なヒアリングを行い、数通りの生前対策プランを提案します。

相談者の状況に応じて、相談者に最適なオーダーメイドの生前対策プランを提案する税理士を選ぶといいでしょう。

生前贈与などについては、下記ページも詳しいので併せてご参照ください。

■関連ページ

生前贈与と相続はどちらがお得?相続税と贈与税の違い

孫への生前贈与のやり方・7つの注意点をわかりやすく解説

2-5.節税だけを強調していない

相続税を軽減することは、相続税申告を担当する税理士として重要です。

ただし、相続は相続税だけの問題ではありません。相続税を軽減するために結果的に「偏った遺産分割」になったり、家族内で十分に話し合いができていなかったりなどが原因でしばしば相続によって家族仲が悪くなってしまうことがあります。

いくら相続税を軽減できたとしても、家族間で争いになることを亡くなった被相続人も決して望んではいないでしょう。

相続に強い税理士は、家族間の話し合いを促し、時には第三者としてアドバイスを行うことで円満な相続になるように相続を進めていきます。相続税の軽減と円満な相続の両方をバランスよく実現できる税理士が相続に強い税理士ではないでしょうか。

2-6.法務に精通・他士業との連携

相続での税理士の役目は、相続税申告を行うことだけではありません。

場合によっては、弁護士などの法務に精通する専門家と連携して公正証書遺言書の作成や家族信託の利用などを提案することも必要です。

また、遺言書や家族信託などを利用する場合には、税理士にも法務の知識が求められます。例えば、遺言書作成では遺留分を侵害しないようにしなければなりませんし、家族信託では民法と信託法を理解する必要があります。

相続の相談を考えている際は、相談者にさまざまな選択肢を提供することができる税理士を選んではいかがでしょうか。

2-7.不動産に精通している

相続に強い税理士は、不動産にも精通している税理士が多くいます。

相続税申告では相続財産の多くを不動産が占めるケースが多く、不動産に精通していることで相続税を軽減することができます。相続財産の中でも、土地の相続税評価額の算出は税理士によって大きく異なります。これは、担当する税理士が不動産に精通しており、評価額を減額できるポイントを理解しているかどうかで異なります。

不動産に精通している税理士は、役所で都市計画図を確認したり、実測を行ったりし、どうしたら土地の相続税評価額を減額できるか熟知しています。また、現預金が十分でなく、納税資金が不足する場合には、不動産に精通している税理士は不動産会社と連携して不動産を売却し、資産の組み換えを行うことも可能です。

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2-8.二次相続についてのアドバイスがある

悲しいことではありますが、相続は立て続けにおこる場合があります。特に夫婦間の年代が同じ場合は、二次相続について考えておく必要があります。

二次相続とは、父が亡くなった後に母が亡くなったというケースの場合、父が亡くなった相続を「一次相続」、母が亡くなった相続を「二次相続」と言います。

一次相続では、配偶者への相続税額軽減制度を利用することで、相続税額を大幅に軽減することができます。しかし、二次相続では配偶者への相続税額軽減制度は利用できないため、多くの納税額が発生することがあります。

相続税に強い税理士は、一次相続の時から二次相続を考慮した生前対策や遺産分割を総合的に相談者へ提案します。

2-9.税務調査対策を行ってくれる

相続税は、他の税目に比べ申告後の税務調査が多く実施されています。

そのため、相続税申告時に税務調査対策を適正に行われているかによって、税務調査で指摘される可能性や税務調査が行われる確率が異なります。

相続税には「書面添付制度」という制度があります。これは、相続税申告書を作成した税理士が申告内容の正当性を証明する書類を相続税申告書に添付して提出する制度です。

税理士が相続税申告書の内容を事細かにチェックし、確認した内容を書面にして添付することで税務調査の可能性を下げることができます。

書面添付制度を利用した場合、税務署は税務調査を行う前に税理士に連絡し、税理士と話すことになります。税務署と税理士の話し合いで税務署の論点が解決されれば税務調査は行われませんので、書面添付制度は納税者の不安を軽減することができる制度です。書類添付制度を活用している税理士は、相続税申告について多くの経験を持っている場合が多いため、相続税に強い税理士か見極めるポイントになります。

2-10.相続税の無料相談・セミナー|実際に会って相性や人柄で選ぶ

税理士業務は物を販売する業務とは異なり、相談者へサービスを提供する業務です。

そのため、相性や人柄は重要な判断要素です。実際に会って自分と相性が合うかどうか、人柄はどうかを判断してみてはいかがでしょうか。

特に、誠実で真面目な人柄かどうかは大切です。相続税申告では、通帳や財産など資産状況や家族関係などプライベート情報を提供しなければなりません。

その情報を誠実に取り扱ってくれる方かどうかを見極めることが必要です。

なお、当事務所「鯨井会計」では、茨城県つくば市を中心として、相続対策の立案・実行支援サービスを実施しております。

最寄りにお住まいの方で相続税申告・相続税対策にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください

■関連ページ
茨城県つくば市の税理士法人・会計事務所なら|鯨井会計グループ

3.税理士に相談するタイミング

相続について税理士に相談するタイミングには2つあります。「相続が発生する前の生前対策を相談するタイミング」と「相続が発生してから税理士に相談するタイミング」です。

3-1.生前対策を相談するタイミング

税理士に生前対策の相談をするタイミングは早ければ早いほど生前対策の選択肢が増えます。「思い立ったら吉日」です。

相続が気になり出したら、税理士に相談してはいかがでしょうか。

特に、事前の相続対策が効果的になるタイミングは相続開始日(亡くなった日)より3年以上前から行っている場合です。

3年以上前から生前贈与を行っている場合は「贈与税の3年内加算ルール」に該当しないため、効果的に相続税の軽減対策を行うことができます。

しかし、亡くなる日は誰にも分からないものです。生前対策には早すぎるということはありません。現状の財産を把握するためにも「まだ相続を考えるのは早い」と思わずに税理士に相談されることをおすすめします。

3-2.相続が発生してから相談するタイミング

生前対策の相談を行っておらず、相続が発生した場合(被相続人が亡くなった場合)についても、できるだけ早く税理士に相談を行いましょう。

相続税申告は「相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内」と規定されています。税理士への相談の目安は相続発生日(亡くなった日)から2ヵ月以内に相談された方がいいでしょう。

相続では、相続発生日から3ヵ月以内に相続放棄の手続きをしなければなりません。もし、財産よりも債務(負債)が多い場合で、相続放棄の手続きを期日内に行わなければ債務を負うことになってしまいます。

検討する期間も必要になるため、税理士に相談するタイミングは相続開始日から2ヵ月以内が目安になります。

4. まとめ:つくば・下妻・土浦市周辺の生前贈与・相続税対策は鯨井会計グループへ

今回は、相続税に強い税理士を選ぶ際のポイントとタイミングについてご紹介しました。一言で税理士と言っても相続税に精通している税理士は多くはありません。「税理士費用が高いから相続税に強い。費用が安いから相続税に詳しくない」というわけではありません。今回ご紹介したポイントに注目して税理士を選んでみてはいかがでしょうか。相談するタイミングは早ければ早いほど効果的ですので、相続税に悩まれている方、不安を抱えている方は一度ご相談されてはいかがでしょうか。

なお、当事務所「鯨井会計」では、茨城県つくば市・下妻市・土浦市を中心として、相続対策の立案・実行支援サービスを実施しております。

相続税・家族信託に関するセミナーも頻繁に行い、相続税に関する相談も年100件以上頂いております。

  • 葬儀後、何から手を付けて良いかわからない。
  • 預貯金の解約手続き、不動産の名義変更をどのように行ったらよいか分からない。
  • 相続税申告が必要かどうかわからない。
  • どの様な財産に対して税金がかかってくるのかわからない

等、少しでも相続について不安なお気持ちがある場合は、ぜひ一度当事務所にお気軽にご相談ください。