鯨井会計グループ
  
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2000.7.1

ペイオフ対策

 日本人のこれまで体験したことのないペイオフが、平成14年3月から導入されます。預金の払戻が元本1,000万円と利子のみになる時代です。
 これまでは銀行や信用金庫が倒産することなど想像もしませんでした。しかしこれからは銀行の再編、倒産が発生する時代です。 健全な内容の銀行でも預金者が一度に引き出しに出向かれると倒産することになります。
 従ってペイオフは平成14年の4月からと、のんびり構えていると、預金の引き出しや預け替えは銀行が引き止めて困難になります。そのためペイオフ導入1年半前の今から自己防衛対策を始める必要があると私どもでは考えました。
 以下、ペイオフについてお知らせいたします。

1.ペイオフとは何か?…
 銀行が経営破綻した場合でも「預金保険制度」の預金保証のシステムにより1金融機関について一人当たり元本1,000万円と、その利子まで保証するシステムです。(平成14年4月より適用)
 本店・支店に預けてある場合は名寄せされ1金融機関で計算されます。ただし外国銀行の支店は対象になりません。

2.ペイオフ対象の金融商品…外貨預金、譲渡性預金(CD)

3.ペイオフの優先順位について…
 ペイオフは平成14年4月に解禁となりますが決済性預金である普通預金、当座預金等は平成15年3月までは保証されます。従って平成15年4月から定期性預金、個人向金融債、金銭信託、外貨預金、そして普通預金、当座預金等、合算して1,000万円までが保護対象となります。
 なお保証の範囲の1,000万円を超えて、1つの金融機関に複数の預金がある場合の払戻の優先順位は次の通りです。
@ 他の債権の担保になっていないものを優先
A 満期の早いものを優先
B 満期が同じ日の期日ならば金利の低いものを優先
C 満期日と金利が同じならば預金保険機構が指定するものを優先

4.ペイオフで個人と法人は、どう考えるのか?…
 個人の場合、家族名義の預金は一人一人別人格ですので、1,000万円がそれぞれに適用されます。
 法人の場合は1法人で計算され、社長名義での預金と専務名義での預金があった場合は合算して1法人当たり1,000万円が保護の対象と考えます。社長と専務を別々には計算しません。
 法人格を持たない団体、例えば自治会・町内会等も1法人として1,000万円の保護の対象となります。

5.ペイオフ後の払戻を受ける方法は?…
 払戻は支払期間・支払場所が官報か日刊新聞に掲示されますが、支払はいつになるか分かりません。ただし1口座につき60万円までの仮払は認められており60万円までは払戻が受けられます。しかし定期預金には払戻が認められていません。

● ペイオフに、どう対応するか
 中小企業の場合、メインバンクの財務内容に多少不安があっても融資を受けることを考えると簡単に取引銀行を変えることはできません。こうした現状を基に今できるペイオフ対策を考えました。
@ 平成14年4月のペイオフ解禁後も1年間は全額保証される普通預金または、当座預金に定期預金をシフトする。
A 1,000万円以上の資金を中期国債ファンドやMMF等に切り替える。
B 定期預金と負債の相殺を積極的に進める。

● 銀行の体力を見抜くには?
@ 銀行の経営戦略の良し悪しが株価に反映される。
A 銀行の資本金+法定準備金+任意準備金等の自己資本に対して、1年間に稼いだ税引後純利益を上げたかを示すROEに注目する。(※欧米の強い銀行は15%〜20%ですが、日本の銀行は数%と低い状態にあります。)
B 不良債権と貸倒れの危険性を広範囲にとらえるリスク管理債権を決算書から読み取る。
C ムーディーズの金融機関格付で評価する。(当事務所で情報の取得に努めております。)

 
※ご不明点がございましたら鯨井会計までお問い合わせください。
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